Borussia Dortmund Magazine

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ドルトムント、決戦の地ベルリンへ

   

「フランクフルト相手には限界を超えなくてはいけない、そのための絶対的な準備をしなくては。僕らは全てを出し切らなくてはいけないんだ」とキッカー誌のインタビューに応じたのはマルコ・ロイス。ドルトムントがタイトル候補であるが?と聞かれると「気にしていない」と一蹴している。ロイスにとっては悲願のタイトルまであと1勝、彼に「油断」の文字は存在しない。

過去の敗戦の中で最も役に立つのは2015年の決勝、ヴォルフスブルク戦だとベンダーは語る。当時のヴォルフスブルクの強さを認めたうえで、「あの試合は彼らが勝ったというより、僕らが自滅したと言ったほうがいい」と振り返り「自分たちで試合を決めることができたのに、それができないままタイトルを逃した」と悔やんだ。

負傷離脱したユリアン・ヴァイグルに代わって中盤の底でのプレーが予想されるのはヌリ・シャヒン。「90分、または120分間での決勝戦では優勝候補など存在しない」とフランクフルトを警戒したが「試合を楽しみにしているし、プレーできることを願っている。自分にとっては4度目のカップ戦の決勝。トロフィーを獲得したい」と抱負を語った。彼の出来が決勝戦の結果を左右することになるだろう。決勝独特の雰囲気の中、経験豊富なドルトムンダーにかかる期待は極めて大きい。

特別なフィナーレ

「特別なフィナーレ」と表現したのはトーマス・トゥヘル監督。チームを率いて2度目の決勝、フランクフルト相手に失敗は許されない。ここ数週間、指揮官と首脳陣の間では冷戦が繰り広げられていたが、「私の個人的なことは問題ではない。非常に穏やかに感じているし、全ての思考は決勝に向けられている」と試合への集中を強調している。

「フィジカル的なプレーは非常に強い。アイントラハトはシーズン前半戦で特に良いフットボールを演じている。見ていて素晴らしいと感じていた」と指揮官はフランクフルトを称賛。「戦術的に非常に規律があって、大胆にプレーする方法を持っている。そういった相手に対して守るのは難しい」と語り、「我々が目標を達成するには、効率性と有効性が必要になる」と答えた。

シーズンを通して守備の問題を抱えているドルトムント。最終節のブレーメン戦では勝利を収めたが3失点。前輪駆動のチームはカウンターに対する脆さを露呈しており、ニコ・コヴァチ監督はその弱点を的確に突いてくるはずだ。正しいリスクマネージメントが強く要求されている。

「僕らには巨大な期待がある」とプレカンファレンスで語ったのはキャプテンのマルセル・シュメルツァー。「多くの場合、僕らは手ぶらで帰らなくちゃならなかったけど、今回はトロフィーを獲得したい。そして、過去の敗戦の経験を活かす必要がある」と続けた。怪我で出場が危ぶまれていたシュメルツァーだが、木曜にはチームトレーニングを消化。前日練習の状態次第でプレーするかどうか判断するようだ。

カップ戦の思い出について質問が及ぶと「2012年の記憶を呼びおこすと、眠りに落ちるよりも良い感覚に浸れるんだ」と答えた。短い記者会見だったが、「トロフィー」という言葉を多く口にしており、彼の並々ならぬ気合を覗かせた。

バス爆破事件から1か月半、あれからドルトムントのシーズンの意味合いは大きく変わってしまった。香川真司の言葉を借りるならば事件は「風化」しつつあるが、選手が負った精神的な傷は未だに癒えてはいない。困難な状況にも関わらず、わずかな時間でブラック&イエローは灰の中から立ち上がり、満身創痍の中ベルリンへ辿りついた。それだけでも誇り高いが、最後は笑ってシーズンを締めくくりたいと全てのファンは願っている。

彼らの献身がそろそろ報われても良いはずだ。もう、決勝戦での涙はいらない。

 - 16/17シーズン, DFBポカール , , , , , ,

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