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ライプツィヒ「商業主義」批判のあまりに大きすぎる代償

   

ヘルタ・ベルリン戦を前にして、ドルトムントの周辺は騒がしいままであった。ライプツィヒ戦での暴力事件はドルトムントに対して大きな非難を生み、ハンス=ヨアヒム・ヴァッケ社長、ラインハルト・ラウバル会長はライプツィヒへ謝罪に向かった。ラウバル会長、ヴァッケ社長は事件の真相の調査および加害者の特定を、ライプツィヒの主導で行っていくことで合意。セキュリティーについて全面的な見直しを行うと答えた。

ヘルタ・ベルリンをホームに迎えるドルトムントに、当然ドイツ国外から多くの注目が集まった。選手を迎える際、南スタンドは「「GEGEN GEWALT(暴力反対)」と書かれたバナーを提示、これはドルトムントのファンジンである『schwatzgelb.de』が主導して行った行動だ。

「土曜のライプツィヒ戦の後に発生した事件で、BVBとファンは批判を浴びている。クラブとサポーターは寛容性があり、開放的で、建設的で、創造的で、暴力に対して批判的だ。私たちはポカールのヘルタ・ベルリン戦で、明確なサインでこのことを示したい。私たちは誰にとっても、暴力が私たちの解決法でないことをはっきりさせたい。私たちは平和的なファン文化を支持していきたい」- schwatzgelb.de(意訳)

また、スタジアムアナウンサーのノルベルト・ディッケルは通常とは異なるアナウンスでファンを出迎え、スタジアムは割れんばかりの拍手に包まれた。

「いつもならこのタイミングで、世界で最も美しいスタジアムに集まった世界最高のファンを歓迎する - 今日もそうしたいのですが、まずは一言。ああいった事件によって、このクラブが貶められるようなことがあってはなりません。ボルシア・ドルトムントの真のファンの皆さまを歓迎いたします」-ノルベルト・ディッケル(BVB公式

キャプテンのマルセル・シュメルツァーはビデオメッセージで意見を述べ、明確に暴力行為に対してNOを突き付けた。

「僕らは今もショックを受けていて、ああいった行為を許すことはできません。僕ら選手たちが心を奪われているのは、感動的で熱狂的なこのスタジアムの雰囲気なのです。それも純粋にスポーツを楽しむ意味でね! 残念ながら土曜日には多くの方々が負傷してしまいました。BVBは暴力行為を絶対に許しません!」-マルセル・シュメルツァー(BVB公式)

多くのファンが「暴力反対!」という姿勢を示したが、必ずしも一枚岩だったわけではない。南スタンドの一角には、その行動に賛同しなかった「右翼的な」グループもあったと複数のメディアが報道。「個々のウルトラスグループの間には緊張感が高まっており、黄色い壁の結束が疑問視されている」とWELT紙はその様子を記した。

南スタンドの閉鎖

DFB(ドイツサッカー協会)は「差別的なチャントで個人や団体を中傷し、名誉棄損することは受け入れられない。重大な違法行為だ」と激しく非難し、クラブに厳しい要求を突き付けた。罰金10万ユーロと1試合の南スタンドの閉鎖だ。

DFBが問題視しているのはこの一件だけでなく、マインツ戦での発煙筒、ホッフェンハイム戦での差別的なチャントなども挙げている。

スタジアム外で発生した事件に対し、DFBは管轄権を持っていないため、ドルトムントは月曜日の昼までに異議申し立てを起こすことも可能だが、レヴィアスポーツ紙は「BVBは最終的に同意する必要がある。そうでなければ公に暴力を許容することになるからだ」と記した。おそらくドルトムントはDFBの要求を呑むだろう。

傷ついたブランドイメージと誇り。世界最高のサポーターとして多くの賞賛を受けていたドルトムントのファンシーンだが、その名誉は地に堕ちた。ライプツィヒの「商業主義」を批判するには、あまりに大きすぎる代償を支払うことになった。

 - 16/17シーズン, ブンデスリーガ, ボルシア・ドルトムント ,

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